店主・芹沢章正さんとの長いおしゃべり
その7・パンのひみつ
- 北海道の大沼に暮らして、将来的には家を買うかもしれないし、買わないかもしれない?
- 最終的に大沼かどうかはまだわからないけれど、まずはどこかの土地を手に入れて、いずれ自分で家を建てようと思っているんです。まあ、どこまでできるかわからないけど。基礎と躯体、構造体はプロの人に頼んで。
- おうちを作る、っていう発想はどこから来るのかな。自分の家を持ちたいという気持ちがある?
- ええとね、土地を自分の持ち物にしないと、なかなかね、好きに使えない現実があって。借地の場合は大家さん、持ち主の都合で「返してくれ」と言われることもあるでしょう? 今住んでいる家でも畑をやっていたけれど、ある日突然、水道管の埋設工事があって、もうちょっとで収穫っていうときに全部パァにされたりしたから。
- ああ、なるほど、農作業は続けていくことが大事だもんね。
- そう。あとね、借りた土地だと木を植えられない。嫌がられる。木を植えることを認めない人が多いんです。っていうのは、鉢植えぐらいだったら移せます。畑なんかでもいくらでもつぶせるけれど、木って移植がなかなか難しいじゃないですか。僕は家とか畑だけじゃなくて、敷地全体で理想的な環境を作りたいんですね。あの、パーマカルチャーっていうのがあるんですけど。
- パーマカルチャー。知らないです。
- 70年代にオーストラリアのビル・モリソンが提唱した、持続可能な暮らし方のシステムなんですね。簡単に言うと、自分の家の周辺で、なるべくエネルギーをかけずに効率よく自給率を上げて、たとえば野菜も作るし、自分の食べたものがまた畑に返って循環するというシステム。
- それをするためには土地が必要。
- そんなに広大な土地は買えないだろうけど。パーマカルチャーのちょっと、さわりでもやってみたいなと思っているんです。
- そういう暮らしをしてみたいという気持ちがあって、北海道へ行くんですね。
- そうですね。実際、作物を作るのは温かい地方のほうが有利なんですが、北海道でもできないことはないので。またね、逆に雪に閉ざされている時期に、僕のお菓子作りの仕事が忙しいので、ちょうどいいんです。お菓子はクリスマスから2月3月がピークで、向こうの農家は夏が忙しいから、僕は夏が暇なので農作業ができるんです。それで夏にたくさんとれたものはプリザーブで、ジャムなりピクルスなりにして、食べきれなかったら売ってもいいし、ドライにしてもいいし。
- 向こうに住んでいる同世代のひとはどんな仕事をしているんですか。会社員ではない?
- 会社員ではないです。たとえば、山羊や牛を飼ってチーズを作って生計を立てている人とか。おむつなし育児をしている人たちは、漁協に入っていて、わかさぎを釣ったりとか。湖のある観光地なので、カヌーに乗せるレジャーの仕事とか、冬だったらわかさぎ釣りのバイトもあるし。たぶん農家の人なんかでも、冬はスキー場のリフト係とか温泉の仕事とかやっているんじゃないかな。北海道はいくつか仕事を持って、冬と夏で変えたりとかできるんですね。もちろん、一年中同じことをする人ももちろんいますけど。
- 芹沢さんもいろいろやりながら、『三月の羊』としては通販などでお菓子を売っていく、と。
- そうですね。でも、たぶん通販だけじゃダメかもしれない。北海道だと送料もかかりますし。どこかに卸すことも視野には入れてます。たとえば羊のいる観光牧場に置いてもらうとか。普通のおみやげ屋さんだと埋もれてしまうので。それは開拓の余地はいろいろあると思います。だから全然心配していないんです。住処に海が近いところを選んだのも、食べ物に困ったら釣りに行こうとか。嵐のあとに昆布拾いに行こうとか、貝とかひじきとかを。だから心配はしてないですね。
- ちなみに西荻の店では通販も多かったですか。
- 10%ぐらいですかね。割合いとしては断然お店のほうが売り上げが多い。あと、イベント用のお菓子の注文がありました。結婚式とか、何かのイベントの来場者に配るみたいな。難しいんです。そういう注文生産だとロスがなくていいかな、と思うけど、それはそれで発送作業とかメールのやりとりとか、面倒なこともあるでしょ。すべて丸くおさまることがないんだな、っていうのが結論なんですけど。どこかは妥協しつつ、だな、と。
“仕事”と“作業”は違う。
仕事とは“仕える”こと。
- わたしが芹沢さんに話を聞きたかったのはね、仕事っていうことにすごく興味があって。
- 仕事。
- 自分の仕事を見つけることが、わたしはとても大切だと思っているんです。
- はい(とうなづく)。
- それで、今は若い人たちがあんまり自分の仕事を持とうと思っていないというか……。
- そういう傾向、やっぱり強いですかね。僕もそう感じてます。なんかひとつのことをずっとやるんじゃなくてね。
- ひとつのことじゃなくてもいいのかもしれないんだけど、「仕事をしよう」いう意識がない気がする。それは別にお金を稼ぐことじゃなくてもいいんだけど、「自分のやること」を見つけていないというか。じゃあ、仕事を持っている人は、どうやって自分の仕事を見つけたのかな、っていうことにずいぶん前から興味があるんですよ。
- 僕は自分のことを“修行僧タイプ”って何度も言ってますけど、僕らの仕事って、最初は修行なんです。菓子職人やパン職人は修行なんです。それで、修行は“行を修める”ことで、“行”は“業”とも言いますね。つまりカルマなんです。僕は昔、ヨガもしていて、僕がやっていたのはタントラヨガという、ちょっと密教系のものだったんですけど、今みんながやっているのはハタヨガですよね。
- はい。私もハタヨガをやってます。クラシックなヨガ。
- ハタヨガの“ハ”は太陽で、“タ”は月で。ふたつ合わせると“力”で、だから英語でパワーヨガって言うんですよね。それでヨガっていうのはからだを動かすだけじゃなくて、瞑想や座禅もヨガの一部分だし。カルマヨガっていう、日常の行いで心を整えていくヨガもある。それで僕はあるとき、パンやお菓子を作りながら「あれ、これって修行……カルマヨガなんだ」と思ったことがあって。そう思うと、だいぶラクになったんです。
- ラクになった?
- うん。なんか、日々、淡々と仕事をしていくことがラクになった。“仕事”と“作業”は違いますよね。“作業”っていうのは、ただこなすだけの、英語で言うとtaskとかjob。“仕事”はworKで、“仕える”というニュアンスが含まれると思うんです。“仕える”っていうのは社会だったり、お客さんだったり、神さまだったり、に仕えること。で自分の仕事をそういう気持ちでやるようになったら、だいぶ楽しくなって。からだは大変でしたけど、仕事のひとつひとつがステップアップだと思えたり。ステップアップといっても、技術的なことはもうそんなに変わらないし、これまでにできなかったお菓子を作ろうとか、そういうことは思わないですけど。
- なるほど。日々、淡々と自分のできることをして、“仕える”ことが、芹沢さんにとっての仕事のイメージなんだね。
- あ、そう言えば、だいぶ話が戻りますけど。
- はいはい。
- 田園調布時代は、ちょっとまだpastry shopなんて名乗っていたぐらいで、“季節のお菓子”なんていうのも作っていたんですね。そうすると「新作は何ですか?」とかお客さんに言われちゃうんですよ。“あ、そうか、これキツイや”と思いました。そう言われないやり方をしなければ、と。
- でも、「新作は何ですか」と人に求められると、やりたい気持ちもあるじゃない?
- うん。だけどそれをずっとやっていると、ただの使い捨てにされるような感じなんです。新しいお菓子をひとつ作るときって、結構考えて、試作もしたりして、時間がかかっているんですよね。なのに、それ一回こっきりで消費される感じが、とてもね……
- わかる。お客は目新しいものだけをもらって終わり、っていうことだよね。
- なんていうんだろう、僕が時間を費やすっていうことは、僕の命を食べてもらう、っていうことなんですよ。僕が削った命を。それなので“あ、使い捨てにされるのはキツイな”と思って、「新作を」って言われないようにしていましたね。
- それは大事なことかもね。
- なにげなく始めたような仕事だけれど、これまでずっと続けていた、っていうのは、大変だけど楽しいのは楽しいんですよね。やろうと思えば、1日に10時間とか12時間とかできるんですものね。そんなにやったら痛くなっちゃうけど、からだがどっか(笑)。
- きっと、芹沢さんの作るパンやお菓子がとくべつな感じなのは、そういう気持ちがあるからだと思う。自分の時間や自分の体力やいろんなものを削って、ものを作って、それを食べてもらったり、それで喜んでもらったり。
- ほんと、身を削って作ったものを人に食べてもらって。僕は体重増えないんですよ、減っちゃうんですよ。
- 自分を食べて貰っているという意識がなければ、むなしいじゃない? それは“仕事”ではなくて“作業”になっちゃうよね。
- 作業です、ほんと。だから特にパンは……僕はお菓子屋さんでずっと修行をしていたから、パンっていうのはほぼ独学なんです。それで、お菓子とパンに対する気持ちが、僕はなんか微妙に違って。お菓子はどっちかというと、作って売るためにわりと大量にできるもの。パンはね、もうちょっと身近というか、プライベートなところに属している。
- そうだね、そう思う。お菓子は毎日食べるものじゃないしね。
- そうなんです。だからパンはね、売れ残ってラッキーみたいな。“今日は店の定休日前で売りきれちゃいそうだからで、この食パン、うち用に一本とっておくか”みたいなこともあるんです。紺屋の白袴じゃ寂しいから。パンは自分のために作っていて、その余りを、余剰生産分を売る、っていうスタイルでいたので。同じように作っていてもお菓子とはちょっと気持ちが違いましたね。だから値段つけるのも、なんかしのびないというか。パンに対しては。難しいところがありました。
- この間言ってましたもんね、値段高くしてもいいんだけど、自分が買えない、って。自分が買いたくない値段はつけられない。
- そうそう、そうなんです。手間がかかるからと、高い値段をつけられたらラクなんでしょうけどね。できる人もいるわけですもんね、それが。
「何日もちますか」って
聞くひとが多くて驚いた。
- どうして、ここのパンはおいしかったんでしょうか。
- それはね、わかんないんです。
- 私ね、ダメなんです。本当にほかの店のパンが食べられないの。元々、パンがそれほど好きではないんですけどね。食べられないパンが多い。いや、一回、二回は食べられるけど、それ以上食べたいと思うパンがない。それなのに、『三月の羊』のパンは毎日食べられる。なんでしょうか?
- 僕はわかんないんですけど、年配の方にはよく「なつかしい」と言われました。「昔のパンみたいよね」って、「ね」って言われても、昔のパンは知らないんですけど。僕が20代の頃っていうと、天然酵母のパンが出始めた頃ですよね。
- 富ヶ谷のルヴァンとか。
- ルヴァン、わりと自転車で行ける距離なんで買いに行ってました。最初に自分で意識して食べるようになったパンがそういうパンだったので、僕の中にはわりとああいう重たいパンも自然にあるんです。それで、田園調布のときもそうだし、ここでも最初の頃は酵母を起こしてパンを作っていたんです。でも圧倒的にやっぱり、割合いから言うと、もうちょっと柔らかいパンを好まれる方が多くて。それにある程度まとめて作らないと、天然酵母のパンはちょっとだけ作るのでは割りが合わないというか。酵母を起こすことじたいが、ひとつ生地を作るようなものだし。毎日酵母を更新しないと酸っぱくなっちゃうし。だから今は(酵母を起こすことは)やっていない。白神こだま酵母を使っています。
- 固すぎず、柔らかすぎず。『三月の羊』のパンはほどよいのかもしれないな。ハード系の固いパンもおいしいんだけど……。
- 夏なんか、ほんと売れないですよ、ああいうぽそぽそしたパンは。
- 毎日食べるのは、わたしはしんどいな、と思って。
- フランスとかドイツとかパンが主食のところは、昔は一週間に1回、窯の日というのがあったんですよね。一週間分の大きいパンをドンと焼いて、それを毎日ちょっとづつ切って食べる。それで最後のほうで固くなったらパン粥にしたりとか、ラスクにしたりとか、フレンチトーストみたいにしたりして食べていた。そういうパンの文化があれば(天然酵母の)重いパンもいいんですけど。日本だと、そういうふうにして食べる人っていうのは稀だとおもいます。そこまでパンを食べられる人っていうのは。
- そうね。
- ほんとね、びっくりするくらい多くの方が賞味期限を聞くし、気にするし。こういう小さなクルミパン1個で「何日もちますか」って。こんな1個のパンを何日かけて食べるつもりなんだ、と思いますよね。
- はははは。
- なのに「何日もちますか」って。僕なんか、「今食べたら一番だ」って本当は言いたいんですけど、「明日だったら焼いたほうがいいです」とかは言うんだけど。絶対にその日のうちのほうがおいしいんですよね。しっとりしてて、中が。
- 変化するからね。刻一刻。
- うん。パンを食べるということは、一日一日変化していくパンに合わせて食べ方を変えていくべきなんだけど、そこまではねぇ。チーズも、固くなってきたらおろしたり溶かしたりとか。そういうのがなかなかね。
- だから本当の意味では、そういう食文化は日本に根づいてないわけだな。
- 情報はたくさんあるでしょう。パン屋さん特集とか、たくさん雑誌でやってるし。ブログなんかでもみんなが「どこどこの何っていうのを食べました」って写真つきで書いたりしている。でも、そこまでで終わっていて。じゃあ、そのバケットを2日目どう食べる、3日目どうやって食べる、っていうところまでは、なっかなか行かないと思いますよね。
- それこそ消費するだけなんだね。
- そう。買ったら終わり、なんです。
- 梅干しの話じゃないけど、買って終わり、食べて終わり、で。そこからこういうふうなものが派生するとか、こういう食べ方が自分の家でできる、っていうところまではいかない。それはでもさ、昔はあったことじゃない?
- これを言うとね、また教育の問題までいっちゃうんですけど。これは逆説的な言い方で言うと、日本の教育の成功なんです。っていうのは、みんながあんまり考えなければ、国の言いなりになる。でも結局は、国としてはそれはダメだったわけで。
- 失敗だったのね。
- だって、ほんとに考えなさすぎる。“えっ、それぐらい考えられないのか”っていうようなことを聞くお客さんがいて、びっくりすることは多々あります。“ふわふわ羊のスポンジケーキ”は、焼くと羊型からぽこっと盛り上がって、底が平らにはならないんですね。それを、自分でクリームで飾ったときに倒れちゃうから、平らに焼いてくれないか、っていう人がいて。「だったら、ちょっと底をナイフで平らに切ればいいんじゃないんですか」って言うんだけど。そのぐらいの想像力もない人がいる。“ああ、こういうふうにものを考えなくなってるんだな”って、僕はレジのところに立ちながら人間観察をさせていただいていました。あ、これ、批判じゃないですよ(笑)。
- 食べ物の現場が、たぶん一番わかりやすいんですよ。世の中全体がそうなっているけれど。
- 考えることをしないんです。あとね、「どうやって食べたらいいですか」とかね。自分でちょっと一口食べてみて、“あ、これだったらこうやって食べたらおいしい”って、なんでそんなふうにならないんだろうと思う。もっとひどい人はね、「どれが売れていますか」とか「どれがおすすめですか」とか。「どれがおすすめですか」と聞く人は、「これがおすすめです」と店の人間が言わないと、“わかってないのね”って思うみたいです。そういう新聞のコラムを読んだことがあります。あるお店で、おすすめを聞いたのに「どれもおすすめです」とか「食べたいと思うものをどうぞ」と言われて、逆に怒っちゃってるコラム。“なんでこっちの言いたいことがわかんないんだ”と。いや、そうじゃなくて、あなたの胃袋やベロに聞いてください、っていう話なんだけど。判断を人に委ねる人が多いんですよね。
- 何が食べたいか、自分の心やからだに聞くっていうこともしていないし。情報がたくさんあるのもよくないんだけど。でも、こんなに豊かになっている一方で、食生活は貧しくなっている気がする。
- 一世代ごとに、調理や食事にかける時間が、なんか半分ぐらいかな、短くなっているらしい。
- それは食べる時間?
- 全体です。昔は食材を作るところから始めたから。魚をとったり、野菜を育てたり、みそを作ったり。それを買うようになって。調理するのも、今は加工食品やレトルト食品を使ったりして短くなっているし、外食も多いし。だんだんだんだん、食べることにかける時間が短くなっている。僕も休みの日に凝った料理を作る気力はなくて、炒め物とか、つい簡単なものになっちゃいますけど。だけどうちは電子レンジは持たないでなんとかしよう、とかね。まだ少しはこだわりがあるかな。
- 便利かもしれないけど、電子レンジを使った料理はおいしくないし。
- 昔は電子レンジがなかったから、残りごはんはお粥や雑炊にするとか、チャーハンやピラフにするとか、やってたんですよね。道具は便利で頼りになるけど、自分の仕事を奪われるというか、楽しみを奪われる側面もあって。たとえば運転が好きな人がオートマの車には乗れない、みたいな。「ギアの変速が楽しいんだ」とか、聞くじゃないですか。そういうのがあるんですよ。自分で食べものを作る面白さって。
- 手芸とか刺繍とか、手作業をする人に話を聞くと、大変だけど、やっぱり手で作るのが一番自由になる、って言う。機械がそこに入ると、結局は自分の自由にならない。手は脳とダイレクトに結びついているから、手が一番伝わりやすい、って。
- そうなんです、そうなんです。機械や便利な道具に頼りすぎると、ほんと“仕事”ではなく“作業”になってしまう。自分が機械の一部になっちゃうんですよね。
ここまでで長いおしゃべりは終わり。約一年前の芹沢さんとの会話を、こうして文字に起こしていると思うことはいろいろある。何かに頼って、自分の頭で考えたり感じたり、自分のからだで動くことをサボっていると、最後には大変なことになるのだな、とか。
芹沢章正さんはまさに羊のような(?)風貌で、話し方も柔らかい雰囲気の男性。しかしインタビューを読めばわかるとおり、実に筋の通ったはっきりとしたひとだ。この原稿も、わたしが何か間違ったことを書くといけないので、記事になる前にチェックしてほしいと思ったのだけれど、「自分の話すことはいつも変わらないから」ということで彼はノーチェック(自分の発言に責任が持てるということですよね。改めてすごいひとだ)。代わりに毎回長文を読んで、間違いを指摘してくれたり、感想をくれていた奥さんの久子さんに感謝です。
仕事ってなんだろう? ひとはどうやって、自分の仕事に出会うのだろう? わたしの疑問はこれからもまだまだ続く。ただひとつ、芹沢さんと話してわかったのは、仕事とは形になって現れるものだということ。芹沢さんの作るパンこそが、彼にとって“仕事”とは何かの答えなのだ。そもそもわたしだって、「こんなにおいしいパンを作るひとは、いったい何を考えているんだろう」と知りたくて、彼に話を聞きに行ったのだもの。つまり答えは最初から、わかっていたのかもしれない。
三月の羊 http://rumlamb.tea-nifty.com/
- プロローグ
- 2011.3.15
- その1・Boy meets a his SHIGOTO.
- 2011.3.15
- その2・修業時代と羊の原体験。
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- その3・『三月の羊』開店→西荻へ移転。
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- その4・エスケープルート
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- その5・生活するのに理想の地。
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- その6・日本を放り出されても大丈夫。
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- その7・パンのひみつ
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